Thursday, April 25, 2019

ロリィタ・ファッションは趣味ですか?それとも生活のそのものですか?

ロリィタ・ファッションは趣味ですか?それとも生活のそのものですか?
ゾーイ・ゴールデンフェルド

1.はじめに
  私の卒業研究に選んだテーマはロリィタ・ファッションである。4年間ぐらいロリィタを着て、人生に大きく影響を受けている。2013年に初めてロリィタと出会った。シカゴのコスプレ・コンベンションに行き、そこで3人のロリィタを見た。あんなに可愛いくて、雅やかな洋服を見たことがなかった。そのロリィタ達と少し話して、その洋服の名前は「ロリィタ・ファッション」だと教えてもらった。帰ってから、ネットで調べ、ロリィタの世界について学んだ。しかし、その時、私は高校生で、お金がなかったので、買えなかった。高校を卒業した後、仕事を見つけて、給料で初めてのロリィタドレスを買った。そのドレスを初めて着てみた途端、完全にロリィタに心を掴まれた。
  その頃から、ロリィタは私の人生に大きく影響を与え始めた。ロリィタを着始める前は、私は静かで内向的な人であったが、ロリィタを着ると、自信を持ち、他の人に話しかけ、友達ができた。そして、ロリィタの服を着る時、きれいに見えるために、自分の顔や髪の毛の手入れをし、健康的な食べ物を食べ、運動もし始めた。このようなふうにロリィタは私の人生に大きく影響与えたので、私にとって、趣味だけでなく、生活そのものである。それゆえ、他のロリィタもこのような、もしくは似ている影響があるのかと研究をしようと考えた。他の人にロリィタはどのような影響を与えたのか。ロリィタ・ファッションは他のロリィタ達にどのように映るのか。あるいはただの趣味なのか。それとも生活のそのものなのか。この質問の答えを知りたかったので、私の卒業研究のテーマはロリィタ・ファッションを選んだ。そして、調査前に私の立てた仮設は、「ロリィタは趣味以上で、生き方である」というものである。

2.先行研究:ロリィタ・ファッションについて
2.1 ロリィタ・ファッションの歴史
  ロリィタ・ファッションは日本において1980年代に生まれたファッションス・タイルである。Baby, The Stars Shine BrightとかAngelic Prettyというインディーズ・ブランドが乙女っぽい、可愛い服を売り始めた。しかし、現代のロリィタ・ファッションとかなり違かった。ゴシック・ロリィタはまだ出現したいなかった上に、スカートはもう少し長く、まだパニエをあまり履いてなかった。

  しかし、90年代の後半に大きく変化したのである。その頃の人気ヴィジュアル系バンドのファンはヴィジュアル系のミュージシャンに触発されたコスプレや服を着始め、特にマリスミゼルのギタリストのMana。Manaは「エレガント・ゴシック・ロリィタ」を創作し、初めてのゴシック・ロリィタのファッション・ブランドを作成し、「Gothic & Lolita Bible」という雑誌も公開し始めた。Manaの貢献で、ロリィタ・ファッションはブームを起こした(Monden, 2013)。

  90年代の頃から、ロリィタはどんどん進化し、今の外観になった。そして日本だけでなく、外国にもロリィタを着る人の数が増えてきた。アメリカ、ヨーロッパ、中国、そして、カナダにおいて、たくさんのロリータのコミュニティが作られた。日本以外の国では、珍しい洋服を着ている1人の女性は嫌がらせをさせる可能性があるので、ロリィタはロリィタ服を着て、外出したかったら、他の複数のロリィタと一緒に行く方がもう少し安全だと思われた。ロリィタはネットで他のロリィタと繋がり、ある領域に住んでいて繋がっているロリィタの数は増え、徐々に地域の現実のコミュニティーになっていた(Monden, 2008)。今、全てのこのロリィタ・コミュニティーはネットで繋がっているので、どこに行っても、他のロリィタと出会うことができる。
2.2 ロリィタ・ファッションの特徴と種類
  ロリィタ・ファッションは様々なスタイルがあるのだが、その典型的な姿は、レースのたっぷりあるワンピースやブラウスとボンネットかヘッドドレスという組み合わせだ。一番大事なのは、ふわふわな姿を作るために、ワンピースの下に履くパニエだ。
  ロリィタ・ファッションは様々な着方やスタイルがあるのだが、一番人気の3つの種類は甘いロリィタとゴシックロリィタ、そしてクラシックロリィタである。甘いロリィタはピンクやパステルの色を使い、可愛い動物や花、スイーツのモチーフなどがあるドレスは主要な特性だ。ゴシックロリィタは、もう少し大人らしくて、主要な特性は黒いシンプルなデザインのドレスだ。最後に、クラシックロリィタは、ロココ・フランスやヴィクトリアン・イギリスや他の歴史の時代に触発された大人らしくてエレガントな洋服である(Winge, 2008)。

3.調査方法
  6人のロリィタに面接をして、答えを集め、比べた。カフェでロリィタを着ている間に面接をした。個別の面接は20分から1時間ぐらいまでかかった。面接の対象の人々は様々な年齢で、22歳から32歳までだった。全員は1年間以上ロリィタ・ファッションを着て、2年間から13年間までだが、多数は8年間から13年間までぐらいだった。全部の面接は多少の違いはあるものの、同じ質問で始めた。質問は「何年間ロリィタ・ファッションを着ているか。」、「ロリィタは自分の人生に影響を与えたか。」、「ロリィタは自分の生活を改善したか。それとも逆効果を及ぼしたか。」などだった。

4.調査結果
  面接をした人の中で、皆は「ロリィタは単なる趣味ではない」と語った。たくさんの興味深い話を聞いたが、4人のロリィタのSさんとDさんとEさんとCさんの話は特に多くの有意な情報を得た。
4.1:Sさんの場合
  Sさんの場合では、10年間ロリィタを着ていて、様々な経験があった。Sさんは慢性疾患を持って生きていて、その病気の影響でいつも疲れ、簡単に体重が増えてしまうのである。家を出して,どこかに行くのはSさんにとってかなり辛いので他の人のように友達と一緒に遊びに行くのは大変である。そして体重がよく変動するから、着やすくて似合う服を見つけるのは簡単ではない。しかし、ロリィタのワンピースはたいてい後ろにエラスチックがあるから、サイズによらず着やすいのである。その上、ロリィタはたいていカフェや美術館のような落ち着いた場所で会うから、Sさんは家を出ても、疲れすぎない。
  
「ロリィタを着る時、きれいになったという気持ちが生まれ、少し気分がよくなる」とSさんは語った。そしてたくさんの友達ができたので、ずっと家の中にいる代わりに、Sさんはロリィタの友達と一緒にカフェやお茶会に行き、楽しむことができる。このように、ロリィタはSさんの人生に大きく影響したのである。

4.2:Dさんの場合
  Dさんはモデルと英語の先生として日本で働いている30歳の女性だ。2年ぐらい日本人の旦那さんと一緒に日本に住んでいる。17歳の時にロリィタを着始め、その頃からロリィタは人生に大きく影響を与えた。ロリィタから日本や日本語に興味を持ち、大学で日本語を勉強し、日本人の留学生に英語を教え始めた。そこで今の旦那さんと初めて会った。そして、ロリィタのコーディネートの写真を取っているうちに、モデルをするのが好きだと悟った。今、様々なロリィタや普通の服のブランドのためにモデルをしている。仕事以外、Dさんは関西のロリィタコミュニティーのリーダーとして関西に住んでいるロリィタ達のためにイベントの計画をし、外国人のロリィタと日本人のロリィタが繋がるのを手伝い、ブランドやデザイナーの情報をロリィタに伝える活動をしている。
 
 「服だけですけど、私は人生で完全にロリィタの虜になった」とDさんは語った。もし17歳の時にロリィタに出会わなかったら、今の仕事や旦那さんや生活は存在しない可能性があった。「ロリィタは単なる趣味ではない。私の人生そのものだ」とDさんは続けた。

4.3:EさんとCさんの場合
  Eさんに「ロリィタは自分の人生を影響を与えたか」と質問した時、「ロリィタのおかげで私は創造性を取り戻した」と答えた。Eさんは長い間ロリィタを着たいと思っていたが、2年間前いよいよ着出した。若い頃から絵を描くのが大好きだったが、成長した時うつ病と診断され、描くやる気は消えた。しかし、ロリィタを着始めて、少し自信を持つことができ、情熱を感じ、また描けるようになった。
 
 Cさんはニュージーランドから来て、日本に住んでいる大学生である。5年間ロリィタ・ファッションを着て、自分のロリィタの服をデザインして作るのが好きだ。Cさんが思うに、外国人にとって、日本で友達をつくるのは難しい。しかし、ロリィタ・コミュニティーがあるので、多くの素敵な日本人と外国人の友達ができた。たいてい知らない人と初めて会う時は少し不安になるが、ロリィタであればもう共通の趣味があるから話しやすくなる。世界中、どこに行っても、ロリィタ・コミュニティーがあればロリィタと連帯でき、友達になれる。一般に、女性はファッションに興味を持てば、およそに社会から軽薄かわがままとして見られる。しかしロリィタなら、恥ずかしくなく、堂々と自分のファッションを好きだと言えるのが重要なポイントである。他のロリィタと一緒なら、自由にファッションについて話せるのである。


5.まとめと考察
  ロリィタ・ファッションは80年代の日本において生まれたファッション・スタイルである。90年代にManaというヴィジュアル系ミュージシャンのおかげで大きく進化し、ブームを巻き起こし、世界中に広まった。ロリィタを着ている人はネットで他のロリィタを着ている人と繋がり、ロリィタ・コミュニティーを作った。
  
ロリィタ・ファッションのおかげで、私の人生も大きく変化した。それゆえ、他の人も自分の人生にロリィタが影響を与えたか研究をしたかったのである。面接と研究をし始める前の仮設は「ロリィタは趣味以上で、生き方である」というものであった。6人のロリィタを面接をし、回答を収集し、比較した。そして、面接した人は全員「ロリィタは単なる趣味ではない」と同意した。全員はロリィタのおかげで人生や生き方が変わった。SさんとCさんは友達ができ、Dさんは旦那さんや仕事を見つけ、Eさんはうつ病を克服し、創造性を取り戻した。

6.結論
  基本的に、ロリィタ・ファッションはただのファッションスタイルである。しかしながら、ロリィタを着る人達によると、ロリィタはファッションスタイルだけでなく、生活そのものだそうである。ロリィタ・ファッションは人の人生を変化を与える力がある。シャイな人は友達ができ、普通の人は美しいお姫様になれ、人生に不安な人は自信を持つようになれる。この論文のために面接したロリィタの数は6人だったが、ロリィタ・ファッションの影響を受けた人は膨大な数になると推測されるのである。


7.書誌
Monden, M. (2008). Transcultural Flow of Demure Aesthetics: Examining Cultural Globalisation through Gothic & Lolita Fashion. New Voices, 2, 21-40.

Monden, M. (2013). 12 THE “NATIONALITY” OF LOLITA FASHION. Asia through art and anthropology: Cultural translation across borders, 165.

Winge, T. (2008). Undressing and Dressing Loli: A Search for the Identity of the Japanese Lolita. Mechademia 3, 47-63.


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